トイレの水を流そうと思ったらレバーが外れてしまった、折れてしまったという場合の応急処置と、自分でできる直し方を解説します。止水栓を閉める際の注意点や業者を呼んだほうがよいケース、水が止まらないなどそのほかのトラブルの対処方法も紹介します。
この記事の監修
水廻りサポートセンター(株式会社レクト)
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目次
トイレのレバーが外れる・折れる原因
劣化によるものがほとんど
トイレのタンクのレバーは多くがプラスチック製です。耐久性はありますが、陶器製の便器やタンクほどではありません。使用頻度も高いため、劣化しやすいパーツといえるでしょう。
一般的に、レバーは10〜15年ほどが寿命の目安といわれています。外れたり折れたりしていなくても、引っかかる感じがする、空回りするといった場合は早めの交換を検討しましょう。
無理な力を加えることで折れる場合も
レバーの軸もプラスチック製なので、必要以上に力を入れて回したり、勢いよく回しすぎたりすると折れてしまうことがあります。
トイレのレバーが外れた・折れたときの応急処置と確認事項
排泄物が残っている場合の応急処置
便器に排泄物や流せるお掃除シートなどが残っている場合は、バケツに水をくんで流すことができます。
まずはバケツ1杯(約6~8L)の水を一気に流し込み、次に静かに3~4Lの水を流します。
レバーを修理する前に再度トイレを使用する場合は、汚物が排水管の途中で停滞するのを防ぐため、2~3回使用するたびに多め(10~12L)の水を流すようにしてください。
止水栓を閉めてタンクの中を確認
タンクへの給水を止めて原因を特定したり作業したりするため、止水栓を閉めます。止水栓は、トイレの床または壁の給水管の接続口付近に取り付けられています。マイナスドライバーなどを使って右へ回して完全に閉めましょう。
止水栓を開くときは元の位置へ戻す必要があります
止水栓は閉める前の位置まで開く必要があります。開きが足りないとタンクに水が貯まるまでに時間がかかる場合があります。写真を撮っておくなど、元の位置を忘れないための対策をしてください。
トイレのレバーの構造・仕組み
自分で直すときのためにも、トイレのレバーを回すと水が流れる仕組みについて知っておきましょう。
レバーは、タンク内で鎖につながっており、その鎖の先にはフロートバルブと呼ばれるパーツが付いています。フロートバルブは通常、タンク底部の排水弁を塞いでいます。
レバーを回すとタンク内でつながっている鎖が引っ張られ、鎖の先端に付いているフロートバルブも持ち上げられます。するとタンク底部の排水弁が開き、便器内に水が流れるという仕組みになっています。
レバーが外れたり折れたりすると鎖が引っ張られず、フロートバルブも排水弁を塞いだままになるため、水が流れなくなるというわけです。
交換用のトイレレバーの選び方と購入方法
トイレのレバーは自分で交換することも可能です。新しいレバーを購入する際の選び方や料金の目安などを解説します。
交換用のレバーの選び方
レバーを選ぶとき、タンクの品番を調べるのが一般的です。メーカーや品番で使用している(適合する)レバーが異なるため、まずはタンク側面や下部などに貼られているラベルを確認するか、取扱説明書でタンクの品番を確認してみてください。
タンクの品番が分からないときは、メーカーに問い合わせるか業者を呼んで見てもらうことをおすすめします。
レバーの料金と購入方法
メーカーや品番で異なりますが、レバー本体と軸のセットで2,000〜2,500円程度が目安になります。メーカーのパーツショップ(オンラインショップ)で購入する方法と、ホームセンターなどで購入する方法があります。
ホームセンターで購入する場合は、タンクの品番を控えるとともに、古いレバーを取り外した上で持参するとよいでしょう。
折れた・外れたトイレのレバーの交換方法
ここでは、一般的なレバーの交換方法を解説しています。メーカーや品番によって異なる場合があるため、取扱説明書も必ずご確認ください。
レバー交換に使用する道具
- 交換用のレバー
- マイナスドライバー
- モンキーレンチ
- ペンチ(レバーが折れている場合)
一般的なレバーの交換方法を紹介します。まずはこれらの道具を用意しておきましょう。ペンチは必須ではありませんが、レバーが折れたときにあると便利です。
手順1.止水栓を閉めてタンクのふたを外す
まずは止水栓を閉めて、タンクへの給水をストップします。マイナスドライバーまたは、ハンドルタイプであれば手で時計回りにまわしてしっかり閉めましょう。止水栓を閉めたら、タンクのふたを取り外します。
止水栓を開くときは元の位置へ戻す必要があります
止水栓は閉める前の位置まで開く必要があります。開きが足りないとタンクに水が貯まるまでに時間がかかる場合があります。写真を撮っておくなど、元の位置を忘れないための対策をしてください。
手順2.タンクの中を空にする
レバーが外れたり折れたりしても、タンク内の鎖を引っ張ってフロートバルブを持ち上げれば、排水弁が開いて便器内に水が流れます。この方法でタンク内の水を抜いて空にしましょう。
手順3.古いレバーを取り外す
まずはレバーの軸につながっている鎖を外します。次にモンキーレンチを使って、レバーを固定している(タンク内側の)ナットを緩めます。このとき、レバーをタンクに押し付けるようにすると、レバーが固定されナットだけが回りやすくなります。
ナットを緩めたら、レバーを引き抜けば取り外せます。すでにレバーが折れている場合は、軸の部分をペンチでつかんで、ナットをモンキーレンチで緩めるとやりやすいでしょう。
手順4.新しいレバーを取り付ける
外したときと逆の手順で取り付けます。レバーをタンクに差し込んでナットで固定したら、鎖を取り付けます。「レバーに付いた突起が真上に来るように取り付ける」など、製品によって取り付け方が異なる場合もあるため、説明書を確認しながら取り付けてください。
手順5.問題なく使用できれば完了
タンクのふたを閉めて止水栓を開き、タンクに水が貯まったらレバーを回してみましょう。問題なく流れれば交換は完了です。
万が一レバーを回しても正常に水が流れない場合は、取り付け方法に誤りがあるか、ほかに原因があるのかもしれません。レバーを交換しても水が流れないときは、業者を呼んで点検してもらうことをおすすめします。
TOTOやLIXIL(リクシル)などメーカー別の対処方法
メーカーや品番によって使用しているパーツが異なるため、上記の手順では交換できないことがあります。TOTOやLIXIL(リクシル)などのメーカーは、ホームページでレバーの交換方法を公開していますので、あわせて確認しておきましょう。
※TOTO:レバーハンドルを交換しましょう
※LIXIL:トイレのタンクの洗浄ハンドルを交換したい
そのほかによくあるトイレのレバー周りのトラブルと直し方
トイレのレバー周りのトラブルには、外れたり折れたりする以外にも「レバーが戻らない」「手洗い金具からの水が止まらない」「便器にチョロチョロ水が流れ続ける」「水漏れがする」といったものがあります。考えられる原因と対処方法を紹介します。
トイレのレバーが戻らない・空回りする
- フロートバルブが外れた(浮いている)
- 鎖が切れた(外れた)
- 鎖に異物が絡まっている
- 鎖が短すぎる
- レバーが故障している
レバーを回しても元の位置に戻らない、空回りして水が流せないという場合、このような原因が考えられます。異物は取り除けば済みますが、それ以外のケースでは修理・交換が必要です。
フロートバルブや鎖、レバーを交換する
フロートバルブや鎖、レバーなど戻らない・空回りする原因となっているパーツを交換しましょう。直し方について詳しくは、こちらの記事で解説しています。
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トイレのレバーが戻らない!空回り!原因と自分で直す方法を解説
トイレの手洗い金具から水が止まらない
手洗い金具からの水が止まらないときは、ボールタップの故障が考えられます。ボールタップとは、タンクに給水する管のことです。
ボールタップを交換する
メーカーのパーツショップやホームセンターで、新しいボールタップを購入して交換しましょう。交換方法や注意点などについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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トイレの水が止まらない原因は?応急処置から直し方まで解説!
タンクから便器に水が流れ続けている
- ボールタップや浮き玉の不具合
- フロートバルブやレバーの故障
- オーバーフロー管の破損
- ボールタップや排水弁にゴミが噛んでいる など
タンクから便器に水が流れ続ける場合は、さまざまな原因が考えられます。ゴミが噛んでいるだけなら取り除けばよいですが、それ以外の場合は一見するだけではわからないこともあります。
フロートバルブやボールタップを交換する
故障の原因となっているパーツを交換すれば解消します。それぞれの交換方法と注意点、オーバーフロー管の交換は業者に依頼したほうがよい理由などについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
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トイレの水が止まらない原因は?応急処置から直し方まで解説!
トイレタンクから水漏れがする
レバーの周りから水漏れがする、タンクの下から水漏れがするといった場合、パッキンの劣化や整流スポンジの潰れ、またはフロートバルブやボールタップといった内部パーツの破損が考えられます。タンクが破損している可能性もありますが、その場合はタンクの交換が必要です。
整流スポンジの調整、フロートバルブやボールタップを交換する
パッキンの交換方法や整流スポンジの調整方法、フロートバルブおよびボールタップの交換方法などについて詳しくは、こちらの記事で解説しています。
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トイレタンクの水漏れは放置しないで!原因と直し方を解説!
トイレのレバー周りのトラブルで業者を呼ぶべきケース
原因がわからない、修理方法がわからない場合
原因不明の場合は、悪化させてしまうおそれがあるため無理に触れないことをおすすめします。また故障箇所は分かるものの修理方法が分からない、自分で修理する自信がないという場合も、最初から業者を呼んでください。
オーバーフロー管の交換が必要な場合
オーバーフロー管は、タンクに水が貯まりすぎてあふれるのを防ぐためのパーツです。ここが破損していると便器に水が流れ続けてしまいます。しかし交換する際にタンクを外すなど、大掛かりな作業が必要になるため、修理業者に点検と修理を依頼してください。
ボタン式・オート洗浄式のトイレをお使いの場合
ボタン式やオート洗浄式のトイレには電子部品が使われています。無理に自分で直そうとすると故障したり感電したりするおそれがあるため、業者に点検・修理を依頼してください。
トイレのレバー交換を業者に頼む場合の費用の目安
単純にレバーの交換のみであれば数千円〜10,000円程度で済む可能性があります。そのほかに原因がある場合や、レバー以外のパーツ交換が必要な場合などはもう少し高くなります。現場の状況を見た上での判断になりますので、まずは点検を依頼して見積もりをもらいましょう。
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