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トイレの配管(給水管・排水管)やその付近から水漏れしている場合、最初に確認すべきことや応急処置、考えられる原因や自分でできる対処方法などを解説します。賃貸物件のケースや、放置してはいけない理由もお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。

水廻りサポートセンター(株式会社レクト)

この記事の監修

水廻りサポートセンター(株式会社レクト)

愛知・岐阜・三重・静岡の中部地方の水道トラブル修理・交換専門業者です。設立15年、累計施工10万件以上の実績と経験から水回りのお役立ち情報を発信しています。サービスの紹介はこちら

トイレ配管の水漏れ?最初に確認すること

トイレの配管や、その下の床が濡れているといった場合、水漏れを疑います。しかし、中には水漏れではないケースもあるため、まずは次のようなポイントを確認していきましょう。

単純に結露しているだけではないか?

梅雨の時期や冬の時期などは、結露が生じて配管が濡れたり水滴が床に垂れたりすることもあります。雑巾などで拭き取り、しばらく経って水漏れが見られなければ結露と考えられます。換気をしたり結露防止用のテープを貼ったりして様子を見ましょう。

拭き取っても繰り返し濡れてくる、床にポタポタ水が垂れるといった場合は水漏れかもしれませんので、次の2点を確認しましょう。

水漏れしているのは給水管?排水管?

給水管と排水管では症状が異なる

「配管とタンクの接続部分」「配管と止水栓の接続部分」「止水栓(分岐金具)」などで水漏れしている場合は、給水管に問題があると考えられます。

一方、排水管は便器から床下に直接つながっていて見えないものと、便器後方から壁に向かって伸びているものがあります。前者は、水漏れした際に床と便器のつなぎ目からじんわり水が滲んでくることがあります。また後者は、床に水がポタポタ垂れることがあります。

給水管と排水管のどちらで水漏れが起こっているのかを確認しましょう。

給水管だったときはまず応急処置を

給水管に原因がある場合は、自分で修理できるケースとできないケースに分かれます。原因や正確な発生箇所を特定するため、まずは「トイレ配管が水漏れしているときの応急処置」を参考に、応急処置を施してください。

排水管だったときは速やかに業者を

排水管からの水漏れ、特に便器から床下に伸びていて見えないケースは、自分で修理することが困難です。この場合は速やかに業者を呼んで点検してもらいましょう。

トイレ配管が水漏れしているときの応急処置

止水栓を閉めて床など濡れたところを拭く

それ以上悪化するのを防ぐため、まずはマイナスドライバーなどを使って止水栓を右に回して閉めます。次に、雑巾やタオルなどを用意して水滴を拭き取ります。

止水栓を開くときは元の位置へ戻す必要があります

止水栓は閉める前の位置まで開く必要があります。開きが足りないとタンクに水が貯まるまでに時間がかかる場合があります。写真を撮っておくなど、元の位置を忘れないための対策をしてください。

水漏れが発生している箇所を特定する

止水栓を閉めて濡れている箇所を拭き取ったら、しばらく観察をしましょう。じんわり水が漏れてくるのが確認できれば、どこから水漏れが発生しているか特定できます。

防水仕様のダクトテープなどを貼る

拭いてもすぐにポタポタ垂れてしまうときや、すぐに修理できないとき、業者が到着するまで待つときなどは、防水仕様のダクトテープを貼っておくとよいでしょう。

ダクトテープは、100均やホームセンターなどで手に入ります。ダクトテープがなければ、タオルを巻いて床に洗面器を置いておくなどしましょう。

亀裂が入った止水栓には触らない

亀裂が入った止水栓にテープを引っ張りながら巻くなど力が加わると、止水栓が折れてしまう可能性があります。亀裂が入った止水栓には触らず、修理業者に依頼するなどして対応しましょう。

トイレ配管からの水漏れを放置するのは危険

床材が腐るおそれがある

ごく軽い水漏れのような感じでも放置は厳禁です。床材が腐ったりカビが生えたりするおそれがあるからです。修理費用が高くついてしまいますし、賃貸であれば高額な原状回復費用が必要になるかもしれません。

感電や漏電など大きな事故につながるおそれがある

トイレで使用する温水洗浄便座などは電化製品です。水漏れを放置したことによって感電したり漏電したり、故障したりするおそれがあります。

2階トイレなどの水漏れは下の階へ被害が及ぶおそれがある

一戸建ての2階トイレ、集合住宅の2階以上のトイレなどで水漏れが発生した場合、放置すると下の階が浸水被害に遭うおそれがあります。特に集合住宅の場合、損害賠償問題になることもあるため、水漏れの疑いがあるときは速やかに対処することが大切です。

賃貸物件のトイレ配管が水漏れしたときは?

原因不明や、見ても分からないときは業者に点検を依頼する

「経年劣化なのか、ほかに原因があるのか自分では分からない」「そもそも水漏れなのかどうか、自分で見ただけでは判断できない」など、少しでも迷うことがあれば、修理業者に点検を依頼しましょう。

トイレの配管が水漏れする原因

ボルトやナットの緩み

配管と分岐金具や、配管とタンクなどとの接続部分から水漏れが発生した場合、考えられる原因のひとつがボルトやナットの緩みです。経年劣化や振動など、さまざまな要因で緩んでしまうことがあります。

この場合は、締め直すことで水漏れも解消するはずです。具体的な対処方法については「ボルトやナットの緩みの解消方法」をご覧ください。

パッキンの劣化

配管内部のパッキンは、経年劣化で縮んだり硬化したり、亀裂が入ったりすることがあります。配管とのすき間が生まれ、水漏れにつながる場合があります。

この場合は、パッキンを新品に交換することで水漏れも解消できます。具体的な対処方法については「パッキンの交換方法」をご覧ください。

配管の劣化(亀裂・破損等)

配管が劣化して亀裂が入った、配管に強い衝撃を与えてしまい破損した、ということも考えられます。

この場合、ダクトテープを貼るなどで一時的な応急処置はできますが、配管自体は直せません。自分で修理できない部分になるため、修理業者に配管の交換を依頼しましょう。

亀裂が入った止水栓には触らない

亀裂が入った止水栓にテープを引っ張りながら巻くなど力が加わると、止水栓が折れてしまう可能性があります。亀裂が入った止水栓には触らず、修理業者に依頼するなどして対応しましょう。

トイレ配管の水漏れを修理する方法

ボルトやナットの緩みの解消方法

用意する道具

ボルトやナットを締め直すだけなので、モンキーレンチ1本あればよいでしょう。固くて回らない、モンキーレンチでは掴めないといった場合は、ウォーターポンププライヤーと呼ばれる道具があると便利です。ホームセンターなどで購入できます。

手順

ボルトやナット部分をモンキーレンチで掴んだら、時計回りにまわしていくことで締まります。単純にボルトやナットの緩みだけが原因であれば、これだけで水漏れが止まります。

パッキンの交換方法

用意する道具

  • モンキーレンチ(またはウォーターポンププライヤー)
  • 交換用のパッキン
  • 雑巾またはタオル
  • 洗面器

パッキンはメーカーや型番などでサイズ・形状が異なる場合があります。古いパッキンを取り外したら、ホームセンターなどに持ち込んで店員に渡し、同じものを探してもらうとスムーズです。メーカーや型番が分かれば一緒に伝えましょう。

給水管とタンクの接続部分のパッキン交換手順

  1. 止水栓を閉める
  2. 床に水が垂れたときのために洗面器を置いておく
  3. 給水管とタンクの接続部分のナットを緩めて給水管を外す
  4. 接続部分に取り付けられているOパッキンを交換する
  5. 逆の手順で給水管を取り付け、ナットをしっかり締める
  6. 止水栓を開き、しばらく様子を見て水漏れが起こらなければ終了

給水管の中には水が残っていますので、床が濡れないように洗面器などを置いておきましょう。

給水管と止水栓の接続部分のパッキン交換手順

  1. 止水栓を閉める
  2. 床に水が垂れたときのために洗面器を置いておく
  3. 給水管と止水栓の接続部分のナットを緩めて給水管を外す
  4. 接続部分に取り付けられているOパッキンを交換する
  5. 逆の手順で給水管を取り付け、ナットをしっかり締める
  6. 止水栓を開き、しばらく様子を見て水漏れが起こらなければ終了

給水管と止水栓の接続部分からの水漏れも、ナットの緩みやパッキンの劣化が主な原因です。基本的な流れはタンクの場合と一緒です。ただ構造や形状により、止水栓側だけでなく、タンク側のナットも外す必要があるなど、少し難しい場合があります。そのときは、いったん給水管を完全に取り外して作業したほうがやりやすいでしょう。

なお、給水管以外のパッキンの交換方法などについて詳しくは、こちらの記事でも解説しています。

止水栓自体から水漏れしている場合は?

給水管と止水栓の接続部分ではなく、止水栓自体から水漏れすることもあります。この場合もナットの緩みやパッキンの劣化などが考えられますが、元栓を閉めるなど手順がやや異なります。

止水栓から水漏れしている場合の修理方法について詳しくは、こちらの記事で解説しています。

トイレ配管の水漏れ修理を業者に依頼したほうがよいケース

配管の劣化・破損が原因のとき

上述したように、配管自体が劣化して亀裂が入ったり、強い衝撃により破損したりした場合は、自分で修理できないため業者を呼んで点検・交換を依頼しましょう。

自分では原因が分からないとき

調べても原因が分からなかったとき、ほかに心当たりがないときなども業者を呼びましょう。「もう少し様子を見よう」と放置していると、どんどん被害が広がってしまうおそれがあるため注意しましょう。

自分では直せそうにないとき

自分では修理できない、または修理する自信がないときも、業者を呼んだほうが安心です。自分で直そうとして悪化させてしまうと、その分の修理費用もかかってしまいます。特に賃貸物件の場合、退去時の修繕費用や原状回復費用などが多額になるおそれがありますので、くれぐれも無理はしないようにしましょう。

床下の排水管で水漏れが発生しているとき

トイレの床下に伸びている排水管から水漏れしていると考えられる場合も、速やかに業者を呼んで点検してもらいましょう。床下の水漏れは気づきにくく、様子を見ようとしていると悪化して床材を傷めたり、下の階に被害を及ぼしたりするおそれがあるため注意が必要です。

修理費用はいくらくらい?

トイレの配管の水漏れ修理を業者に依頼した場合、料金はいくらくらいになるのでしょうか?パッキンの交換といったごく軽微な修理であれば数千円程度で済むケースもありますが、配管の交換が必要だったり、床下の排水管のように便器を取り外して修理する必要があったりすると、数万円になります。

いずれにしても、まずは点検を依頼して見積もりを出してもらうようにしましょう。

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