LIXIL(INAX)のシャワートイレが動かない、ノズルが出ない・戻らない、水が出ない、便座が冷たいなど、故障が疑われる症状別に対処方法を解説します。動かないときに確認すること、やってはいけないこともお伝えしていますので、ぜひご覧ください。
この記事の監修
水廻りサポートセンター(株式会社レクト)
愛知・岐阜・三重・静岡の中部地方の水道トラブル修理・交換専門業者です。設立15年、累計施工10万件以上の実績と経験から水回りのお役立ち情報を発信しています。サービスの紹介はこちら
目次
LIXIL(INAX)のシャワートイレが故障したときにやってはいけないこと
絶対に分解などはしないこと
「故障かな?」と思ったときでも、絶対に分解(本体カバーを開けるなど)はしないでください。悪化するおそれがあるだけでなく、感電や漏水などに繋がるリスクもあるためです。
電源を抜いた上で点検すること
シャワートイレは電化製品です。点検や簡単なパーツ交換などであっても、感電などのリスクを回避するため、必ず電源を抜いた上で作業にあたってください。
原因不明のまま放置しないこと
電化製品の故障や劣化・不具合は放置しても直りません。悪化して水漏れなどが発生すれば、修理費用も高くついてしまいます。少しでも異変を感じたら原因を探し、適切に対処することが大切です。
LIXIL(INAX)のシャワートイレが動かないときに確認したいこと
電源プラグが抜けていないか、停電ではないか?
「シャワートイレが動かない」という状態でも故障とは限りません。単純に電源プラグが抜けていたり、工事などで停電が発生していたりする可能性もあります。コンセントを確認したり、ほかの家電が問題なく動いているか確認したりしてみましょう。
断水中ではないか?
「水が出ない」というケースも、単純に止水栓(または元栓)が閉まっているだけだったり、工事や設備の点検などで断水中だったりする場合があります。ほかの蛇口から水が出るか確認し、問題なければ止水栓もチェックしましょう。
電池切れや施工不良、汚れなどではないか?
リモコンの電池が切れていて動かないだけかもしれません。またはシャワートイレが便器に正しく取り付けられていない(掃除などでズレた)場合も、正常に作動しないことがあります。
LIXIL(INAX)のシャワートイレが動かないときは、先にこうしたところも確認してみてください。
ノズルが出ない/シャワーが出ない
- 止水栓が閉まっていたら開く
- 着座センサーの汚れを拭き取る
- リモコンの洗浄水量を強くする
- ストレーナーの詰まりを解消する
ノズルやシャワーが出ないときはこうしたことを試しましょう。水圧が低い地域で洗浄水量が「弱」になっていると、ノズルが出ない場合があります。洗浄水量を強めてみてください。ストレーナーは、水道水のゴミなどを取り除くフィルターです。分岐金具に取り付けられています。説明書に従って取り外し、掃除をしてから再度試してみてください。
ノズルが戻らない
- ノズルやノズルシャッターを掃除する
- ノズルの先端を正しく装着し直す
- リモコンの電池交換や赤外線の送受信部を掃除する
- 電源プラグを抜いて約10秒後に差す
ノズルの先端を交換した直後であれば、正しく取り付けできていない可能性がありますので、装着し直してみてください。リモコンの電池切れ、赤外線送受信部の汚れなどで信号が届かないこともあります。
いずれも問題ないときは、本体のマイコンの不調かもしれません。電源プラグを抜いて再起動してみましょう。
ノズル付近から水漏れする
ノズルオートクリーニング機能が作動しているか、温水を出す準備のため水が出ているだけかもしれません。これらは故障ではありません。しかし水漏れが頻繁に起こる(いつまでも止まらない)という場合は、故障が疑われます。この場合は修理業者に点検を依頼しましょう。
シャワーが冷たい
- 節電機能を解除する
- 温水の温度設定を調節する
- 約10分待ってから再度試す(貯湯式の場合)
節電モードの場合、使用状況により温水の温度が低下することがあります。解除して温水が出れば故障ではありません。また温度設定が低いだけということもあるため、リモコンなどで調節してみましょう。
なお貯湯式のシャワートイレの場合、タンク内のお湯が切れて水になっていることも考えられます。10分ほど待ってから再度試してみてください。
リモコンが反応しない
- 電源プラグをしっかり差し込む
- 電源プラグを抜いて再度差し込む
- 電源プラグを抜いてリモコンの「止」を10回押す
- リモコンの電池を交換する
- 赤外線送受信部が汚れていたら拭き取る
リモコンが反応しないときは、こうしたことを試してみましょう。電源プラグを抜いてリモコンの「止」を10回程度押すと、内部の電気が放電されます。そのあとに再度試してみて、反応しなければ電池交換をしてみてください。
いずれを試しても直らないときは、故障かもしれませんので修理業者に点検を依頼しましょう。
センサーが反応しない
センサーの窓が汚れていたり、便座カバーなどで一部が隠れていたりすると、正常に作動しないことがあります。また便座にきちんと座っていないときも、感知されないことがありますので深く腰掛けてから試してみてください。
電源ランプが速く点滅している
速い点滅(1秒間に5回程度)は、シャワートイレを長期間使っているサインで、故障ではありません。点検を依頼するか交換を検討しましょう。なおこの場合、ランプの点滅を消すことはできません。点滅の速度が異なる場合は、故障の疑いがありますので修理業者に点検を依頼しましょう。
暖房便座が冷たい/暖房ヒーターが故障した
- 節電機能を解除する
- 暖房便座の温度設定を調節する
- 着座センサーの表面が汚れていたら拭き取る
- 便ふたカバー、便座カバーを外す
- いったん便座から立ち上がって再度座る
- 電源プラグを抜いて再起動する
これらを試してみてください。便座カバーの厚みや素材により、暖房便座の熱が伝わらないこともあります。また「便座ヒーター オートOFF機能」の作動中は、長時間着座しているとぬるくなることがあります(低温やけどを防ぐための機能です)。
機能をオフにするか、いったん立ち上がってから再度座ってみてください。いずれでもないときは、故障が考えられますので修理業者に点検を依頼しましょう。
脱臭効果が低下した
- 脱臭カートリッジを掃除する
- 脱臭カートリッジを交換する
脱臭カートリッジがホコリなどで目詰まりしていると、機能が低下します。カートリッジの取り付け位置などは機種で異なりますので、取扱説明書をご確認の上、お手入れをしてください。また脱臭カートリッジの寿命は通常使用で約7年です。長く使っている場合はこの機会に交換しましょう。
便座に座ると音がする/ガタつく
便座には体重がかかるため、ある程度の遊びが設けられています。そのため座ったときにきしむような音が聞こえる場合がありますが、故障ではありません。
ガタつく場合は、便器に正しく装着できていないことが考えられます。ロックレバーや便器裏側のナットの有無で対処方法が異なるため、お使いのシャワートイレの取扱説明書で確認して、正しく装着し直してください。
脱臭ファンが止まらない
- 便ふたカバーや便座カバーを外す
- 着座センサーが汚れていたら拭き取る
- 便座が濡れたり汚れていたりしたら拭き取る
- プラズマクラスター・部屋暖房機能を切る
- 鉢内除菌の設定を切る
脱臭ファンが作動したまま止まらないという場合は、これらを試してみてください。いずれを試しても直らないときは故障が考えられますので、まずは取扱説明書を確認し、解決しなければ修理業者に点検を依頼しましょう。
LIXIL(INAX)のホームページで故障診断と修理手順が確認できる
LIXIL(INAX)のホームページでは「シャワートイレ一体型便器」「シャワートイレシートタイプ」などの故障診断およびメンテナンス方法をPDFファイルで公開しています。誰でもダウンロードできますので、そちらも確認してみることをおすすめします。
LIXIL(INAX)のシャワートイレの修理料金
修理料金概算
- ノズルが出ない、戻らない:12,600円~
- ノズルの水が止まらない:12,960円~
- シャワーが出ない:17,210円~
- シャワートイレ本体から水漏れする:16,500円~
- 便座が温まらない:15,950円~
- 自動洗浄しない:18,150円~
- 電源が入らない:18,840円~ など
LIXIL(INAX)のシャワートイレの修理料金例(概算)です。診断などは別途料金が発生しますので、まずは見積もりを出してもらうようにしましょう。
LIXIL(INAX)のシャワートイレが故障したら買い換える?修理する?
買い換えをおすすめするケース
- シャワートイレを10年以上使っている
- メーカーや販売店独自の保証期間が過ぎている
- 修理費用が高額になる
- 補修用性能部品の保有期間が過ぎている
シャワートイレなどの温水洗浄便座の寿命は10年程度といわれています。長く使っている場合、修理しても別の箇所が故障するかもしれません。そこから買い換えるとなると修理代が無駄になってしまいますので、買い換えを検討したほうがよいでしょう。
修理をおすすめするケース
- シャワートイレを購入してから5年程度
- メーカーや販売店独自の保証期間が残っている
- パーツ交換など軽微な修理程度で済む
逆にこのような場合は修理したほうがよいでしょう。いずれにしても、まずは修理業者に点検を依頼して、詳しく診断してもらうことをおすすめします。
LIXIL(INAX)に修理を頼む?業者に頼む?
LIXIL(INAX)に頼むメリット
自社製品ですので精通している点、および純正部品で対応してもらえる点は強みといえるでしょう。ただし、インターネットでは24時間受付可能ですが、営業時間(年末年始を除く9:00〜19:00)を過ぎていると、翌営業日の受付になってしまう場合があります。また故障診断だけでも料金が発生する点も、ややデメリットかもしれません。
修理業者に頼むメリット
24時間365日対応してもらえる点、点検のみなら無料という業者が多い点、地域に密着した業者であればスピーディーに駆けつけてくれる点などがメリットです。また、LIXIL(INAX)はシャワートイレの交換の際に自社製品しか紹介しませんが、修理業者ならさまざまなメーカーの温水洗浄便座に詳しいため、より適した機種を紹介してもらえる可能性があります。
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