バケツとお湯を使ってトイレつまりを直す手順と注意点を解説します。高い効果が期待できない理由や、どういったトイレつまりに対して有効な方法なのかもお伝えしています。バケツやお湯よりもおすすめのトイレつまり解消方法と併せてぜひ参考にしてください。
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目次
トイレつまりをバケツとお湯で直そうとするのは無理?
バケツとお湯で直せるトイレつまりはごく限られた原因の場合のみで、しかも高い効果は期待できません。「道具が本当に何もなくて困っている」という場合は試してみる価値があるかもしれませんが、それでも次のような理由から、あまりおすすめはできません。
汚水が跳ねて服や床などが汚れるおそれがある
詳しくは改めてご説明しますが、バケツにお湯をくんで便器に注ぐという方法でトイレつまりの解消を試みます。そのため便器などに跳ね返ってお湯が跳ねたり、汚水や汚物が跳ねたりするおそれがあります。服や床、壁などが汚れれば掃除の手間だけが増えてしまいます。
熱湯を使うと便器がヒビ割れするおそれがある
便器のほとんどは陶器製です。陶器は急激な温度変化に弱いため、熱湯を注いでしまうとヒビが入ったり割れたりするおそれがあります。便器を交換しなければならなくなった場合、何十万円という費用がかかることもあります。
お湯で解消できるという確かな根拠がない
そもそも、お湯でトイレつまりが解消されやすくなるという科学的な根拠は示されていません。トイレットペーパーなどは、水よりもお湯のほうがなんとなく「溶けやすそう」なイメージがありますが、水でも十分溶ける(細かく砕ける)ように作られています。
それに、お湯を注いでも排水口の奥には水が溜まっているため、すぐにぬるくなってしまうでしょう。こうしたことからも、お湯を使用するメリットはあまりなく、逆に上述のように熱湯を使って便器にダメージを与えてしまうリスクのほうが心配です。
期待できる効果も低いことから、無理にバケツとお湯でトイレつまりを直すというのはおすすめできません。
バケツとお湯以外でおすすめのトイレつまり解消法
トイレつまりは速やかに解消させることが何よりも大切です。できればバケツやお湯ではなく、ラバーカップや真空式パイプクリーナーを使って解消を試みましょう。
ラバーカップ
スッポンと呼ばれる道具です。先端のカップを排水口に押し当て、中の空気を抜いて真空状態にし、グッと勢いよく引くことで変化する「圧力」を利用します。
和式用や洋式用、節水トイレ用などがあります。特に節水トイレは排水口の形状が左右対称ではないことが多いため、お使いの便器に合うものを選ぶことが大切です。
ラバーカップの使い方などについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
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トイレのつまりがスッポンで治らない事がある。その2 つの理由!
真空式パイプクリーナー
構造や原理はラバーカップと同じですが、より吸引力に優れているのが真空式パイプクリーナーです。カップを排水口に押し当てて中の空気を抜き、手元のハンドルをグッと引いて圧力を変化させます。
和式用や洋式用といったトイレ用のほか、キッチンのシンクやお風呂の排水口用なども販売されています。購入の際は用途に適したものを選びましょう。
真空式パイプクリーナーの使い方などについてはこちらの記事もぜひご覧ください。
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真空式パイプクリーナーを使ったトイレつまりの解消方法を紹介!
バケツとお湯で直せるとしたらどんなトイレつまり?
バケツとお湯で直せる可能性があるのはどのようなトイレつまりでしょうか?ここを抑えておかないと悪化させるおそれがあるため、次のようなケースのみということを覚えておきましょう。
水量がわずかに足りず排泄物などが留まってしまっている場合
節水トイレや洗浄水量を少なく設定したトイレなどで、水量がわずかに不足して排泄物やトイレットペーパーが残ってしまった場合、バケツでお湯を流すことによって流れていく可能性があります。ただし再度レバーを回して流したほうが確実で効率的です。
トイレットペーパーなどお湯でふやけたり砕けたりしそうなものの場合
お湯でふやけて破れやすくなる、砕けやすくなる、ちぎれやすくなるといったものの場合、バケツとお湯で解消できる可能性があります。具体的にはトイレットペーパーやティッシュペーパー、流せるおそうじシート、排泄物や吐瀉物、食べ残し(固着した油は難しい)などが挙げられます。
大量につまったときは効果が期待できない
たとえトイレットペーパーなどお湯でふやけて破れやすくなるものでも、解消できる可能性があるのは少量だった場合です。大量につまっているときは、バケツとお湯を使っても解消できない可能性のほうが大きいでしょう。
まったく効果がなく、便器からお湯や汚水が溢れることも考えられるため無理に試すことはおすすめしません。
固形物やお湯でふやけたり砕けたりしないものはNG
スマートフォンや子供のおもちゃ、生理用品やオムツ、そのほかお湯でふやけたり砕けたりしないものは、解消できる可能性がほぼありません。悪化のリスクがありますし、時間も無駄になってしまいますので、最初から別の方法を選んだほうが賢明です。
バケツとお湯でトイレつまりを解消する手順
トイレつまりの原因がトイレットペーパーなどのごく軽いものであることが確実で、期待できる効果や注意点も理解した、その上で道具が何もないという場合はバケツとお湯で試してみてもよいでしょう。ここでは一般的に知られている方法を紹介します。
用意するもの
- バケツ(耐熱性のあるもの)
- お湯(40〜60度)
- ペットボトルまたは紙コップ
- 汚水を入れる用の別のバケツまたは桶など
- ビニールシートまたは新聞紙
ペットボトルや紙コップは便器に溜まっている汚水を汲み出す際に使用します。汚水の量が多いときは、それを溜めておく別のバケツや桶も用意しておきましょう。
またお湯を使用しますので、念のためバケツの耐熱温度も確認しておくと安心です。プラスチック製の薄いバケツなどは、変形するリスクがあるためです。
事前の準備
まずはお湯を沸かします。陶器は熱湯がNGなため40〜60度程度まで冷ましたお湯を使います。温度計がないときは、100度に沸騰したお湯をバケツに注ぎ、そこへ同じ量の水道水を加えて約50度のお湯を作りましょう。このとき、やけどにはくれぐれもご注意ください。
次に養生です。汚水が跳ねて床が汚れないように、便器まわりをビニールシートや新聞紙で覆いましょう。
また便器内に汚水が溜まっている場合、お湯を注ぐことで跳ねたり溢れたりするおそれがあります。ペットボトルや紙コップなどを使って、可能な限り汲み出して水位を下げましょう。
トイレつまりを直す手順
- バケツに、40〜60度程度に冷ましたお湯を用意する
- 腰あたりの高さから、排水口に向かってゆっくりお湯を注ぐ
- 30分〜1時間ほど放置する
- バケツに水を汲み、少しずつ排水口に注ぐ
- 問題なく流れれば、レバーの「小」を回して最終確認をして終了
一定時間放置するのは、その間にトイレつまりの原因がふやけたり砕けたりするのを待つためです。放置したあと、いきなりレバーを回してしまうと万が一直っていなかったときに溢れるおそれがあります。まずはバケツに水を汲んで、少しずつ流して様子を見ましょう。
「4」の工程でバケツで水を注いだときに流れていかない場合、もう一度同じ手順を試す方法もありますが、できればラバーカップなど別の方法をとるか、業者に連絡することをおすすめします。
1時間待っても解消しないようなトイレつまりの場合は、それ以上お湯を使ってもさらなる効果が期待できないためです。
バケツとお湯でトイレつまりを直すときの注意事項
バケツとお湯でトイレつまりを直す手順そのものは難しくありませんが、さらなるトラブルを招かないよう、次の点には注意しましょう。
お湯の温度は40〜60度!熱湯は絶対に使用しない
熱湯の使用は絶対にNGです。便器にヒビが入ってしまうおそれがあります。そのまま使い続けた場合、ケガや水漏れなどのトラブルを招くことも考えられますし、修理や交換に多額の費用がかかってしまいます。必ず、40〜60度のお湯を使うようにしましょう。
お湯が跳ねたり便器から溢れたりしないように注意
お湯は便器の排水口に直接注ぎます。狙いが外れてフチなどに当たった場合、跳ねて自分自身や床、壁が濡れてしまうことがあるため注意しましょう。コンセントや便座の電子部品などが濡れた場合、故障や感電の危険性もあるため慎重に作業に当たってください。
また、汚水が溜まっていると溢れてしまう可能性があります。お湯を注いでも溢れない水位まで調整することと、放置してから「小」のレバーで流す前にバケツで少しずつ水を注いで様子を見ることも忘れないようにしましょう。
トイレつまりの原因を必ず確認する
バケツとお湯で解消できる可能性があるトイレつまりの原因は、ごく限られています。解消できないものに対して試しても時間が無駄になるだけでなく、悪化してしまうリスクもあります。
この方法は「トイレットペーパーや排泄物などの、ごく軽いつまり」であることを必ず確認した上で試しましょう。
トイレつまりが直らないときは速やかにプロに相談ください!
道具が何もなく、すぐにラバーカップなども買いに行けないという状況でトイレつまりが発生した場合、確かに焦ってしまうかもしれません。
ネット上にはいろいろな道具を使ったトイレつまり解消方法が紹介されていますが、慌てて注意点などをよく理解しないまま試してしまうと、悪化させるおそれがあります。
便器の取り外しなどが必要になれば、トイレが使えない時間も長くなりますし、修理費用も高額になってしまいます。
やはり、ご家庭で発生するトイレつまりに対してもっとも効果が期待できるのは、ラバーカップや真空式パイプクリーナーなどの道具です。
それらを試しても直らないときは、ほかの方法でも直せない可能性があります。早くトイレつまりを解消するためにも、速やかにプロにご相談ください。
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