台所の排水口つまりをペットボトルで解消するのは困難です。やり方と、効果が期待できない理由を解説します。同様に重曹とクエン酸、キッチンハイターなども効果は低いためおすすめしません。自力で直すならパイプユニッシュか、ラバーカップを使いましょう!
この記事の監修
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目次
ペットボトルで台所の排水口つまりを解消できない理由
台所の排水口つまりにペットボトルを使用することをおすすめしません。その理由は以下のとおりです。
排水口にフィットするペットボトルを探すのが大変
排水口の口径にジャストフィットするペットボトルが、ご家庭に常備されているということは少ないでしょう。焼酎などが入った4Lや7Lといったペットボトルなら使えるかもしれませんが、飲み終えたあとも廃棄せずにとっておくご家庭は少ないですよね。パイプユニッシュやラバーカップを買いに行く、業者を呼ぶなどしたほうが早くて確実です。
500mlのペットボトルは小さすぎて効率が悪い
運良く排水口にジャストフィットするペットボトルがあった場合でも、500mlなど小さなサイズですと中にほとんど空気が溜まっていないため、何度も何度も繰り返す必要がある(やり方は後述します)など非効率的です。そもそも、排水口のつまりの原因となっている異物を押し流すほどの圧力を生むこともできないでしょう。
潰して空気を入れて…を繰り返す労力に見合う効果はない
ペットボトルの空気を押し出す→いったん引き抜いて空気を入れ直す→排水口に差し込んで空気を押し出す…という作業を繰り返します。この労力に見合うほどの効果はありません。パイプユニッシュやラバーカップのほうが遥かに効率的です。
ペットボトルで台所の排水口つまりを解消する方法
ペットボトルでどのように台所の排水口つまりを解消するのか、一般的に知られている方法を紹介します。試してみたいという方は参考にしてみてください。排水口にジャストフィットする大きめのペットボトルがあり、少しだけ流れが悪いというレベルであれば解消できる可能性もありますが、高い効果は期待できません。
準備するもの
- 空のペットボトル(排水口の口径よりも大きなもの)
- ゴム手袋
ペットボトルで排水口の隙間を完全に塞ぐ必要があるため、排水口の口径よりも小さなペットボトルは使えません。
手順
- ごみ受けとワントラップ(※)を取り外す
- 排水口に、口を下に向けた空のペットボトルを差し込む
- 排水口とペットボトルとの隙間がないことを確認する
- ペットボトルをポンプのように押して排水管に空気を送り込む
- つまりが解消するまで繰り返す
※ワントラップは排水口のごみ受けの下にある釣鐘状のフタのようなもの。排水管に異物が直接落ちるのを防いだり、悪臭がのぼってくるのを防いだりします。一般的なワントラップは左に回すと外れます
排水管に空気を送り込み、つまっている異物を押し流すという仕組みです。ただ、空のペットボトルを押しつぶしてみるとわかるように、自然に空気が入って元のように膨らむことはありません。つまり、1回ごとに取り出して空気を入れ直す必要があります。
また押しつぶしたときにペットボトルが変形し、排水口との間に隙間ができてしまうと効果がなくなります。そのため手軽さは魅力ですが、大変むずかしい方法です。
重曹とクエン酸、キッチンハイターなども効果がない
ペットボトル以外に、以下のような方法も効果がありません。
重曹とクエン酸が効果的でない理由
重曹とクエン酸を混ぜて水やお湯を注ぐと発泡しますが、炭酸水ほどの微細な泡なので排水口のつまりを解消するほどの効果はありません。また重曹はアルカリ性、クエン酸は酸性なので混ぜると中和され、互いの効果を打ち消し合います。油汚れなどを落とす効果も下がるため混ぜることは控えましょう。
重曹とクエン酸が効かない理由は、以下の記事でも詳しく解説しています。 関連記事 台所の排水口つまりに重曹が「効く」は誤り!クエン酸も効果なし
キッチンハイターが効果的でない理由
キッチンハイターはいわゆる塩素系漂白剤で、殺菌・消毒・漂白などの効果に優れた次亜塩素酸ナトリウムが主成分です。台所の排水口つまりの主な原因である油汚れを溶かす・分解する効果は期待できません。
ワイヤーブラシやお湯、タオル、シリコン蓋などもNG
ワイヤーブラシは、くねくね曲がる金属製ワイヤーの先端にブラシが付いた、パイプクリーナーです。排水管の掃除に使う道具ですが、台所の排水口の中は目では見えないため効率が悪く、さらに市販のワイヤーは柔らかいため配管内に入れづらく、固まった汚れを崩すことができないためお勧めしません。
またタオルやシリコン蓋で排水口を塞ぎ、シンクにお湯を溜めて一気に流す方法もあります。水圧で異物を押し流すわけですが、シンクに溜めた程度のお湯では、つまりを押し流すほどの強力な水圧は生まれません。「ほんの少し流れが悪い」などごく軽い状態なら効果が得られるかもしれませんが、基本的にはおすすめしません。
ワイヤーブラシをおすすめしない理由は、こちらの記事でも詳しくお伝えしています。 関連記事 台所の排水口つまりにワイヤーブラシをおすすめしない理由とは?
また以下の記事で解説しているとおり、ピーピースルーなどの強力な薬品・薬剤も危険なので控えましょう。 関連記事 本当は怖い!?ご家庭での「ピーピースルー」失敗談!
自分で対処するなら『パイプユニッシュ』か『ラバーカップ』の二択
台所の排水口つまりの解消は、時間・コスト・労力を抑えつつ即効性がある方法を選ぶことが大切です。ご家庭でできることといえばパイプユニッシュまたはラバーカップを使う方法です。
パイプユニッシュの正しい使い方と注意点
パイプユニッシュには種類があります。台所でしたら『パイプユニッシュPRO キッチン用』と書かれたものを選びましょう。正しい使い方は以下のとおりです。
- ごみ受けとワントラップを外す
- パイプユニッシュを注いで15〜30分待つ
- バケツ2杯分くらいの水で十分に流す
つまりを解消するために使用するパイプユニッシュの量は、20プッシュほどが目安となります。パッケージにも記載があるはずなので事前に確認しておきましょう。一度で解消しないときは、何度か繰り返すと効果的です。
注意点
- 酸性の製品とは絶対に混ぜない
- 長時間放置しすぎない
パイプユニッシュはアルカリ性(塩素系)のため、酸性洗剤やクエン酸、酢、アルコールなどと混ざると人体に有害なガスが発生します。大変危険ですので、絶対に触れ合わないように注意してください。
また放置時間が長すぎると、一度分解された汚れが排水管の下に溜まって固まり、新たなつまりの原因となるおそれがあります。パッケージに記載された放置時間(15〜30分)を必ず守るようにしてください。
ラバーカップの正しい使い方と注意点
ラバーカップは「すっぽん」とも呼ばれる、トイレつまりを解消するための道具です。台所やお風呂場などの排水口に合うサイズのものも売られています。なおラバーカップと同じ使い方・効果が得られる真空式パイプクリーナーを使う方法もあります。真空式パイプクリーナーはホームセンターやネット通販などで手に入ります。いずれも、正しい使い方は以下のとおりです。
- シンクに、カップが完全に浸るくらいの高さまで水を溜める
- 排水口にカップを押し当てる
- カップを凹ませるように柄をグッと押し込む
- 勢いよく(数センチ程度)柄を引き上げる
- ゴボゴボ…などと音がして水が流れるまで繰り返す
※真空式パイプクリーナーを使う場合は、柄=手元のハンドルに置き換えてください
排水管の内圧を変化させて、つまっている異物を引き動かすことでつまりを解消します。一度で解消しないときは、何度か繰り返しましょう。
注意点
水が飛び散るおそれがあるため、「4」で柄を引き上げるときは数センチ(カップと排水口が離れない)程度に留めましょう。また、トイレ用のラバーカップは柄が長いため、作業がしづらいことがあります。柄が短めのものや、キッチン用と書かれたものを選ぶようにしてください。
台所の排水口がつまる前兆・流れが悪くなるおもな原因
台所の排水口つまりには、必ず何かしらの前兆があります。その時点で対処できれば、完全につまる前に解消できるので時間もコストも労力も少なくて済みます。
シンクに水が溜まってゆっくり流れていくときは要注意
シンクで洗い物をする際などに、いったん水位が上がって(シンクに水やお湯が溜まって)から徐々に減っていく場合、すでに軽度のつまりが発生していると考えられます。この時点で気づけるのがベストです。
台所の排水口つまりの原因は油汚れの蓄積がほとんど
ワントラップが取り付けられている排水口であれば、排水管がつまるほど大きな異物がダイレクトに流れ込むことはほとんどありません。それよりも油が通水路を塞いでしまうことのほうが多いでしょう。
油は、排水管に流すときは液体でも冷えると白く固まります。毎日少しずつ流していると、長い年月をかけて排水管の内壁に堆積し、やがてつまってしまうことがあります。日々少しずつ流れが悪くなっていく場合は油が堆積している可能性があります。
固形物や食材カス、洗剤のキャップなどが原因の場合も
ワントラップがない(S字の排水トラップなどがある)排水口の場合、ちょっとした固形物や大きめの食材カス、洗剤のキャップなどが落ちてしまうことがあります。蓄積して水の流れが妨げられたり、油汚れと食材カスが結合して通水路を塞いだりして、つまってしまうことがあります。
台所の排水口つまりの予防方法
以下の3つを実践して、台所の排水口つまりのリスクを大幅に減らしましょう。
パイプユニッシュで定期的に掃除をする
低コストで手軽に使える、パイプユニッシュをぜひ活用しましょう。油汚れの蓄積を防ぐなら『パイプユニッシュPRO キッチン用』がおすすめです。塩素系のツンとしたニオイが苦手でしたら、非塩素系の『パイプユニッシュ ブリーチフリー』が良いでしょう。また、排水口のぬめりや悪臭を予防するなら『パイプユニッシュ 激泡パウダー』がおすすめです。
油や食材カスなどはできる限り流さない
絶対に流さないということは難しいですが、意識してできる限り流さないようにしましょう。揚げ物などの油は凝固剤を使う、汁物などの油はキッチンペーパーや新聞紙などに含ませて可燃ごみとして処分する、などの方法もあります。
水切りネットを取り付ける
排水口のごみ受けに、水切りネットを取り付けるのも効果的です。これにより、細かな食材カスが排水管に流れ込んでしまうのを防げます。
排水口のつまり、流れが悪いが解消されないときは24時間365日対応の業者を呼んでください
台所の排水口つまりの主な原因は、油汚れや食材カスなどですが、「パイプユニッシュを試したものの、またすぐに流れが悪くなる」「ラバーカップを使っても解消しない/一時的しか良くならない」という場合は固形物の可能性や、排水管の奥で重度のつまりが発生している可能性も考えられます。
放置すると悪化するおそれがありますし、夏場や梅雨の時期は特に、雑菌が繁殖して悪臭や害虫の発生につながることもあります。道具がない、夜間で買いに行けない、今すぐ直したい、原因がわからないなど、どのような理由でも構いません。悪化して修理費用が高額になってしまう前に、まずは業者を呼んで点検を依頼してみてください!原因がわかればスピーディーに対処できますし、その後の予防法もお伝えできますよ。
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